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部下は自分を映す「鏡」|株式会社アール・エム 代表取締役 中山 義隆 氏

大阪に本社を、さらに東京と福岡に営業拠点を構え、様々な業種・業態のクライアントに対してホームページの制作・更新代行・運営管理やパソコン遠隔サポートといったサービスを提供している企業。それが、株式会社アール・エムだ。
顧客から望まれていることは、単なる商品やサービスの提供ではなく、その商品やサービスの導入を通じて顧客が競合他社に対して競争力をつける手助けをすること。そして、知識や経験をバランスよく得るだけでなく、成果を出すための知恵を身につけ、他社から欲しがられるような競争力のある人材を育て上げること。2006年の創業以来、この2点に力を入れ続けてきた同社は、「“競争力”を提供する、“競争力”のある会社」をコーポレートスローガンに掲げ、事業の拡大を続けてきた。
同社の創業者である代表取締役の中山 義隆氏が、識学のトレーニングを受けることになった理由とは。識学によって、組織にどんな変化があったのか。詳しく話を伺った。

 

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コンサル嫌いの自分が、初めて興味を持った

中山社長は識学を知るまで、コンサルやセミナーなどに対してあまり前向きな印象をお持ちになってしなかったそうですね。

はい。今まで「コンサル」や「セミナー」といった類のものは苦手というか、はっきり言うと嫌いでした。この会社を設立する前に本部長職を務めていた会社で、研修を受ける機会が多々あり、いろいろな講師やコンサルタントの先生のお話を聞いたりしていたのですが、いずれも「ふーん……」という程度の感想しか持てなかったんです。

そのような感想を持ったのは、コンサルやセミナーの先生自身に現場でのマネジメント経験が少なく、机上の空論のような知識しか与えてくれなかったから。こちらから投げかけた質問に上手く答えられなかったり、こちらが否定的な意見を述べたときにムキになって自分の理論を全肯定しようとする様子を見ては、「あまり参考にならなさそうだ」と感じていました。

「識学のトレーニングなら受けてもいいかもしれない」と思われたきっかけは何だったのでしょうか?

僕が新卒で働いていた頃にお世話になった上司が識学のトレーニングを絶賛していた、という話を知り合いの経営者を通じて耳にしたのがきっかけです。この人が高く評価しているなら、話を聞いてみても良さそうだと思い、2016年の年明け早々に識学の講師の方とお会いしました。

識学のどんな点に興味を持たれたのでしょうか。

話を聞いていると「なるほどね」と納得できる点が多かったことが決め手となり、興味を持ちました。話の中には既に知っていることもいくつかあったのですが、「分かっているけれど実行できていないこと」だったので、学べる事が多そうだと感じて、トレーニングを受けることにしました。

間違った厳しさで、部下の動きを鈍くさせていた

先ほどおっしゃっていた「分かっているけれど実行できていなかったこと」とは、具体的にはどういったことでしょうか?

例えば、僕の直下に部下がいて、さらにその下に部下がいるという組織のピラミッド構造がある中で、僕が部下の部下に対して「一個飛ばし」で直接指示を出したりすることが時々ありました。

一個飛ばしの指示がマネジメントにおいてNG行動だということは今までも承知していたため、やらないようにはしていたものの、部下の反応次第では、やってしまっていたんです。僕が指示を出すことを嫌がらないというか、むしろ嬉しそうにされると、こちらも悪い気はしないので・・・。ただ、自分の気分がいいのは、個人的に頼られたいという感覚が優先されているだけで、組織にとっては、悪い影響しかないということにトレーニングを通じて、改めて気付かされました。

この事例のように、リーダーとして「やるべきこと」や「やってはいけないこと」を頭ではわかっているのに、実際にはできていないってことがあると思うんですよ、それってメリットやデメリットを自身の感覚でとらえているところが原因だと思うんです。

識学を学べば、体系的に「リーダーの言動が、部下にどのような錯覚や誤解をもたらすか」そして「組織にとってどのような弊害をもたらすか」ということを理解できるので、「やるべきこと」や「やってはいけないこと」を徹底して実践する事ができます。

先ほどおっしゃっていた「分かっているけれど実行できていなかったこと」とは、具体的にはどういったことでしょうか?

今までは、「問題意識を感じさせなければ人は変わらない」という思いから、「厳しい口調で、部下のやり方を指摘すること」をマネジメントに積極的に取り入れていました。例えば、会議で部下から「契約が取れなかった」という報告を受けたときに、「なぜNGだったのか?どんなアプローチを行ったのか?」と厳しい口調でこんこんと詰めて、やり方を否定し、修正を指示していました。数字が達成できていない部下に対して、「自分はここができていないから、次はこうしよう」と思ってもらいたいと考えていたのです。

ところが、講師の方から、「上司が部下のやり方(プロセス)を否定・修正したりすると、結果に対する責任感がどんどん失われていく」さらに「“怒り”をマネジメントに入れると、部下は早くその状態を回避したいという思考になり、解決策が表面的になる」という話を聞いたときに、「一体どういうことだ?」と思い、詳しくその理由を聞きました。

たしかに、プロセスを聞いてもらえるということは、上手くいかなかった言い訳や頑張った経過を聞いてもらえるという状況です。さらに、上司からプロセスの修正指示が加われば、これからは「上司の言われた通りにやればいい、怒られなくて済む」という思考が生まれ、結果に対して100%の責任を認識させる事ができなくなります。部下の言い訳や経過に付き合わず、部下の実力に合わせて求める結果を明確に設定し、無機質に、結果でのみ管理・評価する“厳しさ”にマネジメントを変えたところ、しばらく経ってから明らかに組織が変化しました。

売上目標達成のためにはどのようなことに取り組まれたのでしょうか。

具体的には、関東エリアの数字が飛躍的にアップしました。

もともと関西拠点の責任者だった幹部を関東から福岡拠点の立ち上げに伴い異動させたところ、関東より後発の福岡拠点の業績はどんどん伸びていったのですが、関東は伸び悩みました。関東拠点の部長に対して、一時期はネガティブな評価をしてしまった時期がありましたが、識学のトレーニングを受けたことで「ダメだったのは自分のマネジメントだったのか」と気づきました。

経営者と管理職が一緒に受けると、共通言語として使える。

どんな方に識学をお勧めしたいですか?

まずは、「何でウチの管理職は全然機能しないんだ」「何で自分で判断できない人材ばかり集まるんだろう」……と、口には出さなくても頭のどこかで思っているような経営者は、受けてみると良いと思います。きっと、「組織が上手く回っていないのは実は自分のせいだった」と気づくことができますよ。

現在、計6名の管理職の方々にもトレーニングを受けて頂いていますが、管理職が識学のトレーニングを受けるメリットとは?
トレーニングを受けている最中はたくさんの気づきを得られますが、受け終わってからは意識をして継続しないと、すぐに元に戻ろうとしてしまいます。しかし、他のメンバーと一緒に受けると、双方が同じタイミングで「変わろう」とするので、より大きな変化が期待できます。

また、ある部門でトラブルが起きたときにも、同じ階層の管理職同士が「これって識学で置き換えるとこういうことだよね」と共通言語で話ができるので、解決のスピードが速くなりましたね。

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