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「経営の神様」松下幸之助。晩年の取り組み

※本記事は公益財団法人 松下幸之助記念志財団さまからの寄稿記事です。

パナソニック ホールディングス株式会社(旧・松下電器産業株式会社)を設立した松下幸之助は「経営の神様」と呼ばれ、没後30余年が過ぎた今もなお、多くの経営者から支持を集めています。

幸之助は、実業家であるとともに、PHP研究所を設立するなど、思想家・哲学者・教育者としても多くの事績を残しました。

そんな松下幸之助が84歳という晩年、ある私塾を設立したことをご存知でしょうか?

それは「松下政経塾」(公益財団法人松下幸之助記念志財団)です。

関連記事:【なにがすごいのか?】経営の神様「松下幸之助」

松下政経塾では2023年11月18日にスピーチコンテストを予定しています。
詳細は こちらからご覧ください。

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松下政経塾(公益財団法人松下幸之助記念志財団)とは?

第二次世界大戦後の日本は、国土が焼け野原となり、国民は貧しさにあえいでいました。

その様子を目の当たりにした幸之助は、「繁栄を通じて平和と幸福を」というPHP(Peace and Happiness through Prosperity)運動を発想し、長年にわたり取り組みました。

そのPHPを実現するべく、長期的なビジョンをつくり、それを実践する未来のリーダーを育成するために、幸之助が1979年に私財70億円を投じて、松下政経塾を設立したのです。

松下政経塾は、「富士山が見えるところで人づくりをしたい」と願っていた幸之助の思いで、湘南海岸にほど近い神奈川県茅ケ崎市に所在しています。

2023年度は44期生から41期生まで18名の塾生が在籍しており、自修自得・現地現場の研修方針で、最大4年間の全寮制の生活のもと、寝食をともにしながら研修を行っています。

塾生のテーマは、地方創生・起業家育成・社会保障・教育・国際関係・多様性など文字通り十人十色で、自らのテーマに沿って研修を組み立てていくスタイルです。

常勤の講師はおらず、塾生同士が切磋琢磨しながら一緒に研修を進めていきつつ、各自のテーマに基づいて、自らの現場で活動を展開します。

塾というと入学金や授業料を納めるのが一般的ですが、松下政経塾では納入金はなく、逆に塾生一人ひとりに返済不要の活動資金を提供しています。

生活の心配をすることなく、日本や世界の未来を考えてほしいという、幸之助の方針に基づいているのです。

松下政経塾を巣立った約300名の卒塾生は、政治家・企業経営者・社会起業家・教育者・研究者など、多様な分野で活動しています。

松下幸之助杯スピーチコンテストの挑戦

松下幸之助が理想社会の実現を目指しながら、世を去って来年で35年となります。

日本は第二次世界大戦後、経済復興を遂げましたが、世界に目を転ずれば、新型コロナウイルスの蔓延のみならず、幸之助が憂えた「貧困」に苦しむ人が多く存在し、それが環境破壊や紛争の原因にもなっています。

その意味では、彼が生涯をかけて掲げた「「自分たちの使命は、この世から貧乏をなくし、真に豊かな社会をつくることにある」という志は、まだ道半ばと言えるでしょう。

そこで、幸之助の志を継承するために、松下政経塾(公益財団法人松下幸之助記念志財団)が2020年度から新たに企画・実施しているのが「松下幸之助杯スピーチコンテスト」です。

様々な地球的課題を解決すべく、国連が2015年に提起した「持続可能な開発目標(SDGs)」を切り口として、その実現に向けて、多様な取り組みをしている方を応援しています。

「スピーチコンテスト」と言うと、中高生だけが対象になっているように思われがちですが、「社会人の部」を設定し、「35歳以下」のどなたでもエントリーできるため、過去の大会でもビジネスマンや経営者等が数多く応募しています。

2023年度の第4回松下幸之助杯スピーチコンテストのスピーチテーマは、「『2050年の社会のビジョンと実践』~SDGsのその先を描こう~」

SDGsがターゲットとする2030年が迫りつつある中、さらにその先を見据えて、日常生活やビジネスなど、自分なりの観点から目指す「2050年の社会に向けたビジョン」に取り組むものになっています。

もし松下幸之助が生きていれば、必ずや世界の未来に想いをはせ、自ら行動を起こしていたに違いありません。そして、「物と心ともに真に豊かな社会をつくる」ために力を尽くしていたのではないでしょうか。

スピーチコンテストの決選大会は、冒頭にご紹介した「松下政経塾」で開催されます。

ご参考までに、松下幸之助杯スピーチコンテストの開催概要は下記のとおりとなっております。

<第4回松下幸之助杯スピーチコンテストの詳細>

主催・後援・協賛

主催:公益財団法人 松下幸之助記念志財団 (松下政経塾)

後援:文部科学省、読売新聞社、株式会社PHP研究所、神奈川県、茅ヶ崎市 

協賛:パナソニック ホールディングス株式会社

・決選大会日程

2023年11月18日(土)13時~17時30分(開場12時30分)

・決選大会会場

松下政経塾 講堂(神奈川県茅ケ崎市汐見台5-25)

・スピーチテーマ

「2050年の社会のビジョンと実践」~SDGsのその先を描こう~

将来のリーダーとして目指す「2050年の社会に向けたビジョン」を描くとともに、「SDGsの17の開発目標」もしくは「日本や世界が直面する社会課題」について少なくとも1つを提起して、課題解決に向けた具体的な実践活動(これまで取り組んできたことやこれから取り組むこと)をスピーチする。

受賞

<社会人の部>

  松下幸之助杯(最優秀賞)・・・1名 賞状および副賞 20万円 

  パナソニック杯 ・・・・・・・1名 賞状および副賞 10万円 

<学生の部>

  松下幸之助杯(最優秀賞)・・・1名 賞状および副賞10万円 

  パナソニック杯 ・・・・・・・1名 賞状および副賞 5万円 

※この他、全体から「優秀賞  若干名 賞状および副賞 3万円」を選出します

※各部の「一次審査ベスト20」に入られた方には「優良賞(賞状および松下幸之助著書)」を主催者から授与されます

・決選大会審査員(五十音順)

佐伯聡士氏(読売新聞東京本社 執行役員・調査研究本部長)※審査員長

辰野まどか氏 (一般社団法人グローバル教育推進プロジェクト(GiFT)代表理事/ファウンダー)

苫野一徳氏(熊本大学大学院教育学研究科准教授)

応募資格

35歳以下のすべての方(国籍不問・スピーチは日本語のみ)

・応募期間

2023年4月12日(水)~2023年10月2日(月)正午

※主催者によるスピーチ原稿の一次審査を経て、決選大会出場者を決定します。

申込方法

松下政経塾ウェブサイトをご確認ください

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