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【エヴァ】碇シンジのような部下が入社しても逃げちゃ駄目|現代のリーダーが学ぶべき新社会人の育成術

エヴァ碇シンジ

「新世紀エヴァンゲリオン」は1995年から1996年にかけて放送された、オリジナルテレビアニメ作品です。

主人公・碇シンジは精神的に未熟な部分が多く、消極的であり、所属する特務機関NERV(ネルフ)においても、上司の指示を無視することもありました。

こういったシンジの行動は「さとり世代」と呼ばれる人々の特徴に当てはまる部分も多いです。

本記事では「さとり世代」の特徴と、碇シンジのような部下とのコミュニケーション術を解説します。

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主人公らしからぬ主人公 碇シンジの生い立ちと特徴

碇シンジは、幼少期に母・碇ユイを亡くし、父・碇ゲンドウにも捨てられます。

その後、先生という人物に育てられるものの、家族の愛や絆を知ることはありませんでした。

14歳になったシンジは突如、特務機関NERV総司令でもあるゲンドウから呼び出され、パイロットとしてエヴァに乗り、使徒と戦うことを求められます。

いわばシンジは主人公なわけですが、勇気や責任感の強いキャラクターといった立ち位置ではありません。

親の愛情を受けられなかったシンジは、周囲の人間からの承認や愛情に強い欲求を持つ子供に成長していたのです。

シンジの性格を一言で表すなら「さとり世代」です。

自分から動いて失敗することを恐れているため、指示待ちで、仕事は言われたことしかやりません。

大人に囲まれて生活しているため社交的に見えますが、他人との深いコミュニケーションが苦手です。

またシンジの有名な「逃げちゃダメだ」というセリフは彼の強迫観念を表しており、自分に強く言い聞かせないと行動できない性質を持っています。

関連記事:【エヴァ】碇ゲンドウの逆を行け!組織マネジメントにおける注意点

碇シンジはどんなキャラクター?プロフィールと共に紹介|年齢/身長/声優/誕生日など

誕生日 2001年6月6日
年齢 14歳
身長 157cm
所属 特務機関NERV

第3新東京市立第壱中学校2年A組

階級 EVA初号機専属パイロット
声優 緒方恵美

2004年のエヴァ初号機機動実験で母親を失い、その後父に捨てられ、先生と呼ばれる人の元で育てられました。

この経験がシンジに強いトラウマを与えます。

家族の愛や絆を知らずに育ったためか、自己肯定感が低く、内向的な性格。

他人からの承認欲求が強く、父親から認められたい一心でエヴァに乗っています。

特務機関NERV(ネルフ)に所属してからは上司である葛城ミサトや同僚の惣流・アスカ・ラングレーと暮らします。

シンジにとって2人は初めてできた家族のような存在で、他人に心を開くきっかけとなりました。

内向的な性格ですが、掃除や料理、裁縫などを得意とし、潔癖症な部分もあります。

関連記事:【エヴァ】葛城ミサトのコミュニケーション術に倣う、部下との信頼関係の築き方

まるで「さとり世代」そのものの碇シンジくんが入社してきたら

仕事上の失敗を恐れて、自分から進んで行動できないシンジは、まさに現代社会で言う「さとり世代」そのものです。

さとり世代は1990年代中頃~2005年頃に生まれた世代を指し、ゆとり世代の次にあたります。

幼少期よりデジタル機器に触れており、デジタルネイティブとも言われます。

また、衝突を避ける傾向が強く、他人と良好な関係を保とうとするため、人当たりは良い傾向にあるのが特徴です。

上司・先輩にあたる世代からは、ジェネレーションギャップや価値観の違いから、理解しにくいと感じられがちな「さとり世代」。

しかし、彼らの特徴やポイントを理解することで、信頼関係を構築できます。

シンジのような新入社員が入ってきても「逃げちゃダメ」なのです。

関連記事:【シンプル】さとり世代とは?ゆとり世代やZ世代との違いや特徴を解説|女や男の概念はない

【新入社員・碇シンジくんの特徴①】言われた仕事しかしない

エヴァパイロットとして活動し始めた当初、シンジは友人との会話で「僕だって乗りたくて乗ってるわけじゃないのに……」と言うシーンがあります。

この時のシンジは、言われるがままにエヴァに乗り、命令されて使徒を倒していました。

これは、さとり世代の特徴である「言われた仕事しかしない」と同じです。

さとり世代はリーマンショックや多くのリストラなど、経済が停滞していた時代に育っています。

理想や夢に向かって努力するのではなく、現実を見ながら成長しました。

その結果、安定的で高望みをしない世代になったのです。

会社への貢献意識は低いものの、社会貢献などに興味は高いのも、さとり世代の特徴です。

そのため、自分の取り組みが社会にどう貢献するのかを意識させ、達成感を感じてさせていくことで、自発的に+αの仕事をするようになるでしょう。

【新入社員・碇シンジくんの特徴②】表面的なコミュニケーションしか取らない

碇シンジは、幼少期のトラウマから他人との深いコミュニケーションが苦手です。

しかし、会話自体には苦手意識はなく、表面上は社交的に見えます。

さとり世代以前の世代と比較して、会社への愛着や帰属意識の低さが挙げられます。

仕事を「生活の手段」と捉える傾向があり、仕事とプライベートを明確に分けたい人が多いです。

そのため、社交的に見えるからといってプライベートへ必要以上に介入すれば、転職や退職のきっかけになりかねません。

さとり世代の新入社員とコミュニケーションを取るときは、仕事上の関係であることを意識しましょう。

プライベートに踏み込もうとするのもNGです。

適度な距離感を保ちつつも、役割を自覚させるなどして、仕事にはしっかりと責任を持たせることが重要です。

【新入社員・碇シンジくんの特徴③】納得がいかない指示には従わない 

碇シンジは大人しい印象のキャラクターですが、意外と頑固な一面もあります。

アスカが搭乗したエヴァ3号機への攻撃命令を頑なに拒否したり、上司・葛城ミサトからの説得に耳を傾けずに家を出ていくシーンは、シンジの頑固で意地っぱりな性格を表しています。

監督・庵野秀明氏も「シンジは自分が決めたら、梃子でも動かないような、頑なで他人を気にしない性格」と述べています。

この特徴はさとり世代にも見られます。自分が納得できない指示や命令には従わないことも多いです。

そのため、指示をする際は一方的に指示するのではなく、その業務を行う理由や意味、成功したパターンなどをロジカルに説明するのが効果的です。

精神論で語るのは、絶対にやめましょう。

碇シンジにかけられた名言・セリフに学ぶ、現代的な社会人へのコミュニケーション

さとり世代の新入社員のような碇シンジ。

シンジにかけられた名言・セリフには、彼だからこそ響いたものがいくつもあります。

その中から、現代的な社会人へのコミュニケーション術を見ていきましょう。

話は聞いた。よくやったな、シンジ|碇ゲンドウ

このセリフは「新世紀ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」で、第8の使徒を殲滅した際に父である碇ゲンドウがシンジにかけた言葉です。

冷淡なゲンドウがシンジに労いの言葉をかけるのは珍しく、シンジ自身も驚いていました。

その言葉を聞いたシンジは、褒められることが嬉しいことだと初めて実感します。

さとり世代は、学業の短縮などが行われた世代であり、自分のために使う時間が多く、個性を重要視する傾向にあります。

また、個性を認められることに、喜びを感じます。

とはいえ、何でも褒めれば良いというわけではありません。その人ならではの業績や功績を素直に褒めましょう。

個として尊重されていることを認識させることで、良好な人間関係を築けます。

いいえ、あなたは死なないわ……。私が守るもの。|綾波レイ

自分を守ってくれる、安心できる、と感じられる上司のことは、信頼したくなります。

第6の使徒との戦闘前、シンジとレイが着替えているシーン。シンジと第6の使徒が以前戦った時、シンジは惨敗しました。

再戦前にシンジは「これで死ぬかもしれないね」というネガティブな発言をします。

この発言に対してレイが言ったのが、このセリフでした。

この時、シンジは攻撃、レイは守備という役割がありました。

つまり「私にはシンジを守るという任務があるから、シンジは攻撃に集中して」という気持ちが込められているのです。

シンジにとってレイは同僚ですが、このコミュニケーションは上司部下の関係にも応用できます。

上司が自分の職務(部下のやったことの責任を持つ)を全うする、という姿勢を見せることで、部下は安心して業務に集中できるでしょう。

安心感は、信頼関係を築くために必要不可欠です。信頼を得ることによってコミュニケーションは取りやすくなり、お互いの理解をさらに深めます。

誰も君に強要はしない、自分で考え、自分で決めろ|加持リョウジ

言われた仕事しかしない傾向が強い「さとり世代」。しかし時には、自分自身で判断させることも重要です。

使徒との戦闘中、エヴァへの搭乗を拒否したシンジが加持リョウジに言われたのが、このセリフでした。

「自分の道は自ら切り開き、自分で選択していくことの大切さ」を伝えているのです。

さとり世代はデジタルネイティブであり、インターネットで調べれば答えがすぐに分かることを知っています。

そのため自分の判断に自信がなく、責任を持てない人も多いです。

一方で不安定な社会を見てきたからこそ、自己成長には積極的な一面もあります。

自身の成長につながることを理解させた上で、判断する経験をさせれば、さらなる成長が期待できるでしょう。

【注意】碇シンジの父親にして大敵・碇ゲンドウ式教育法は新入社員に向かないことが多い

碇シンジには、葛城ミサトや赤木リツコなどの上司がいますが、父である碇ゲンドウとも上司部下の関係です。

しかし上司としてのゲンドウは、冷酷無比で独裁的です。

作中では親子という関係性や、周囲のサポートもあってどうにかまとまっていますが、現実では難しいでしょう。

ゲンドウの、一方的に指示を出す、強制力を持って命令する、価値観を押し付ける、などの方法は、さとり世代の新入社員には逆効果です。

精神的ストレスだけでなく、離職などの原因になりかねません。

碇ゲンドウ式教育法はさとり世代の新入社員に向かないことが多いため、上司として接する際は、ゲンドウのようになっていないかを意識しましょう。

まとめ|碇シンジのようなさとり新人には「理解」と「歩み寄り」から始めよう

碇シンジは表面的なコミュニケーションしか取らず、言われた仕事しかしない性格の持ち主。

これはまさに、さとり世代の仕事での特徴そのものです。

しかし、さとり世代だから…と決めつけてはいけません。

個人がどのような価値観で行動し、何に重きをおいているのかを把握することが大切です。

自分を理解しようとしている相手には安心感を感じ、次第に心を開いてくれます。その結果、よい信頼関係が築けるのです。

シンジのような新入社員がいたら、まずは「理解」と「歩み寄り」から始めてみましょう。

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