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部下がルールを守らない五つの理由

上司の皆さん、下記のような「ルールが守れない」部下はいませんか。

  • 遅刻する
  • 挨拶をしない
  • 提出物を期限までに提出しない
  • 指示した通りのやり方をせず自分なりの方法で仕事を進めようとする

このような部下に対する指導の仕方に迷っている上司は多いのではないでしょうか。

今回は、部下への指導に悩む上司に向け、部下がルールを守らない五つの理由とそれぞれの対処法についてお伝えします。

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ルールがあることを知らない

部下がルールを守れない理由の一つ目は、「ルールがあることを知らないから」です。

異動してきた部下や新入社員がルールを守れていない場合、その部下はルールを知らない可能性があります。

「ルールなんだから、部下は自分で確認すべきだろう」

上司はこのように考えるのではなく、まず、ルールがあることを部下に周知することを徹底しましょう。ルールを明文化し、誰もが確認できる状態にするのです。

会社独自の「ルールブック」を作ることや、社員が閲覧できる社内webサービスに全てのルールを掲載するなど、社員の誰もがいつでも簡単に、迷わずアクセスできる環境を構築することが必要となります。

ルールはあるけど曖昧

二つ目の理由は、「ルールはあるけど曖昧だから」です。

例えば、「自分が使用している机は常に整理整頓すること」というルールがあったとしましょう。

このようなルールでは、「整理整頓」が何を指すのか明確ではないため、部下が整理整頓しているつもりであったとしても、上司から見るとそうなっていないという認識のずれが起きる可能性があります。これは、部下が悪いのではなく、ルールの曖昧さに問題の本質があります。

こうした事態を防ぐために、ルールを定める際は、「期限と状態」を明確にすることが肝心です。

上記の例で言えば、「机は常に整理整頓する」ではなく、「帰社時は、机の上に何も物がない状態にする」といった形で、誰が見てもルールを守っているかがはっきり分かる形にすればよいでしょう。

環境の変化に合わせたルールの更新がない

三つ目は「環境の変化に合わせたルールの更新がないから」です。

ルールブックやマニュアルは会社内に存在するが、更新がされず古いまま。現在の状況にマッチしていない。そのような状況になっている組織はありませんか。

実態にそぐわないルールが放置されていると、ルールがあっても各人が守るか守らないかを判断して行動する、ということが起こり得ます。すると、他の全てのルールが形骸化する恐れがあるのです。

「それって昔からあるルールで、現実に合ってないので、誰も守っていないですよ」

このような発言が部下から出たら要注意。組織のルールが形骸化している証拠です。

対処法はルールを更新する仕組みをつくることです。

部下から、形骸化しているルールに関する変更要望を上げさせることや、定期的にルールを所管する組織内の管理者が集まり、ルール更新に関する打ち合わせを行うなどしましょう。

ルールを守らなくても指摘されない

部下がルールを守らない理由の四つ目は、「ルールを守らなくても指摘されない」ことです。部下をお持ちの上司の皆さんのなかで、こんなことを考えた人はいないでしょうか。

「何度言ってもルールを守れない部下がいる。指摘しても無駄だから指摘するのは諦めよう」

「彼は営業成績トップで非常に忙しく働いている。多少のルール違反は目をつぶろう」

上司がルール違反についての指摘を諦めたり、特定の社員だけルール違反を指摘しなかったりすると、組織全体でルールを守る意識が低下します。

「あの人もルールを守れていないのに、なぜ私は指摘されるのでしょうか」

「自分よりもあの人の方がルールを守れていないですよね。まずあの人から守らせて下さい」

上司の諦めや特別扱いが、部下がルールを守らないという反応を引き出します。

対処方法は、「ルール違反は必ず、都度、指摘する」です。

ルールを守らないことが続いている部下に対しては、上司は根負けせずに指摘し続ける。高い成果を上げている部下であったとしても、例外なくルール違反は指摘する。

このように、ルールに対して上司が一定の対応を取らないと、部下がルールを守ることに対して間違った反応を示してしまうことがあるため、注意してください。

部下に「仕事で成果を出せば、ルール違反はOK」と上司が思わせている

五つ目の理由は部下に「仕事で成果を出せば、ルール違反はOK」と上司が思わせていることです。

「仕事で成果を出せば、多少の遅刻や、提出物の期限遅れは許されるはず。なぜなら、会社に利益をもたらしているのは自分だから」

「ルールを守ることと、業績を上げること、重要なことは業績を上げることだから、ルールなんて、場合によっては守る必要などない」

このような考え方を持つ社員が増えると、組織全体で法令順守の意識が欠如してしまい、会社として取り返しのつかないトラブルに発展することがあります。

この場合の対処方法は、「成果を出す部下であっても、ルール違反は許さない」ことを上司が認識することです。

オリンピックで金メダルを獲ったアスリートでも、飲酒運転をすれば警察に捕まるように、成果を出すことと、ルールを守ることは別次元であることを上司が認識し、部下に対しルール順守の意識を醸成することが求められます。

部下のルール違反は上司の責任

ここまで、部下がルールを守れない理由と対処法を五つ挙げてきました。部下がルールを守れない責任は上司にあります。上司が五つのポイントを守っていれば、部下のルール違反はなくなっていくでしょう。

「部下がルールを守らない」と嘆いている上司がいるとすれば、「部下にルールを守らせるのは自分の責任である」という認識を持って、部下に対する指導のあり方を見直してみてください。

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