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LLC(合同会社)とは?メリット・デメリット、株式会社との違いを解説

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LLC(合同会社)は2006年に施行された会社法に基づいて、新しく定められた会社形態です。

株式会社などと比べても比較的新しい会社形態なので、どのようなものかあまり知られていません。

しかし、LLCには多くのメリットがあり、年々増加傾向にあるため、きちんと把握しておくべきでしょう。

そこで本記事ではLLCについて、

  • 概要
  • 株式会社との違い
  • メリット・デメリット
  • 設立方法
  • 注意点

などを解説していきます。

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LLC(合同会社)とは

LLCとは「Limited Liability Company」の略称であり、アメリカにおいて一般的な会社形態です。

直訳では「有限責任会社」となりますが、日本では2006年施行の会社法によって制定された「合同会社」が該当します。

また、代表的なLLCには、世界的に知られているAmazonやApple、Googleなどが挙げられます。

日本で増える合同会社

日本におけるLLCの数は2006年には3,392件でしたが、その後も増加傾向にあります。

2019年に設立されたLLCは30,566件となり、およそ13年で10倍にも増えているのです。

これは、2019年に設立された法人のおよそ25%にものぼります。

関連記事:有限会社とは?株式会社との違いやメリット・デメリットを解説!

LLC(合同会社)と株式会社はどう違う?

ここではLLCと株式会社の違いを見ていきましょう。

有限責任社員だけで構成される

LLCはすべての出資者が有限責任であり、この点は株式会社と変わりません。

しかし、LCCは「出資者がすべて従業員である」という点が、株式会社との大きな違いです。

株式会社では株式を発行して広く出資者を募りますが、LCCは持分会社なので原則として出資者は全員、出資した金額の範囲で責任を負い、業務執行権を持つ従業員となります。

利益配分を自由に設定できる

利益配分の方法も株式会社と異なります。

株式会社の場合、購入した株式によって利益配分が決まっていますが、LLCの場合は定款に定めることで、出資比率を問わず自由な利益配分ができるのです。

LLC(合同会社)のメリットとは

ここではLLCのメリットを見ていきましょう。

安価で設立できる

株式会社の場合、設立する際に25万円ほど必要になりますが、LLCの場合はおよそ6万円で設立できます。

設立時のコストが抑えられるのは大きな利点といえるでしょう。

関連記事:起業するには?まず考えておくべき4つのポイントや必要な費用を解説

間接有限責任

合名会社や合資会社の場合、無限責任(債務者の全財産で債務を支払う責任)が生じますが、LLCは株式会社と同じように「間接有限責任」です。

したがって、会社がもし倒産したとしても、自身の財産で債務を支払う責任を負いません。

取締役を置かなくてもよい

株式会社は株主総会と取締役を設置する義務がありますが、LLCの場合はこの義務がありません。

したがって、出資者である社員が経営に関する意思決定を迅速に行えるのです。

決算公告義務がない

LLCにおいては資本金を出資している人物が社員となるため、決算公告の義務がありません。

これに対して株式会社では、資本金を出資しているのは株主であり、経営者とは異なります。

したがって、決算書によって自社の状況を知らせなければならないため、決算公告義務を負っています。

関連記事:資金調達の注意点とは?ベンチャー企業が確認すべき資金調達項目を詳しく解説!

代表社員の任期がない

株式会社における代表取締役などは、役員を選ばなければならず、原則として任期は2年と決まっています。

また、任期満了時には変更など必要な手続きをしなければならず、重任登記も求められます。

しかしLLCでは、前述したように取締役を置く必要がないため、「代表社員」を定款で定めるだけでよいのです。

また、代表社員には任期がなく、手続きにかかるコストを削減できます。

関連記事:役員とは?種類や混同されがちな役職との違い、報酬・待遇について解説

LLC(合同会社)のデメリットとは

LLCには、下記のようなデメリットも挙げられます。

社会的信用が低い

LLCは株式会社などと比較しても、まだまだ新しい会社形態です。

最近になって大手企業でもLLCを採用するケースも増えつつありますが、それでも認知度は株式会社ほどではありません。

また、決算公告義務もなく、LLCを採用するのは一般的には規模が小さい企業が中心であるため、信頼性が低くなります。

さらに、こういった認知度の低さは、取引先からの印象にも関わります。

取引先からするとあまり聞いたことがない会社形態であるがために、感覚的に信頼できないと感じる可能性があるのです。

出資者が対立するリスク

LLCは出資比率を問わず、出資者一人につき一票の議決権を持っており、これをもとに意思決定を行います。

したがって、出資者である社員同士で意見がぶつかることもあり、経営に影響を与えるリスクがあります。

株式公開ができない

株式会社の場合、株式を発行することで広く出資者を募って資金調達がしやすいです。

しかし、LLCは株式を発行することはできません。

したがって、資金調達をする場合は社員が出資を増やすか、融資を受けることになりますが、この方法では大きな金額を動かすことは困難になるというデメリットがあります。

関連記事:株式上場するには?メリット・デメリットや必要な条件を解説

まとめ:広がるLLC

設立するのにお金がかかる株式会社と比較し、LLCは費用が安いです。

このため、近年増えるフリーランスや個人事業主は、年収が増加するとLLCによる法人化を目指すことでしょう。

今後もLLCが増える可能性は十分にあるのです。

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