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ダメな経営者にする共通する五つの癖

組織コンサルタントとして多くの経営者に関わりはや6年が過ぎました。

その間、コンサルティングを担当した経営者は150名を超え、ご契約には至らぬも面談などでご縁のあった経営者は優に1,000名を超えています。

この経験を通じ、いわゆる「ダメな経営者」には共通の癖があることが分かってきました。

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ダメな経営者とは

まず、ダメな経営者とはどういう経営者なのかを整理しておきましょう。

我々識学のメソッドでは、「階層型組織」と「個人の成長環境」の2点を組織経営の大前提としています。

なぜなら、企業の目的には社会性が必要であり、その社会性の拡大には規模の拡大と組織の継続性が不可欠であるからです。

規模の拡大に際し、一人の人間が見られる範囲に限界があるので階層型組織化は避けられません。

また、継続的な組織運営をするには特定のカリスマに依存する属人的な組織運営ではなく、末端のメンバーを含めた従業員全体の成長環境をいかにシステマティックに整えられるかがポイントです。

これができない経営者がダメな経営者です。

では、そんなダメな経営者にありがちな癖について具体的に見ていきましょう。

自分が特別であることの自覚がない

一つ目は、自分が特別であるという自覚がないこと。

これは、非常に多くの経営者が持っている思考の癖です。

特に、自身で創業している経営者は、その企業理念を叶えるために強い信念(希望)を持っています。

裏を返せば、それが叶えられないことは強い恐怖でもあり、この信念とも恐怖とも呼べるものが原動力となって、業務に突き進んでいくのです。

そこには、自身での明確な目標設定に始まり、期限時に目標に到達していなければ不足を自責に捉えて行動変化をとことん考え、その行動変化を徹底するという高次の自己管理が求められます。

多くの経営者はこの高次の作業を誰もが当たり前にできるものと考える癖があるのです。

それゆえ、この環境を従業員に対しても積極的に設定しようとしません。

ところが、一般的な従業員は自発的に恐怖を持つことが難しく、希望(〇〇すれば□□を得られる)が原動力となります。

この希望は得たいものを諦めることやそのレベルを下げることも容易であるため、自己管理を継続的にできる人は一握りしかいないのが現実です。

また、経営者は自身のコミュニティをつくる側の人であり、他人がつくったコミュニティで従業員側として働くことが苦手な人が少なくありません。

ゆえに、他人が設定したルールを疎ましく感じ、守ることも得意ではありません。

自身がコミュニティをつくる際にもその感覚のままとなり、ルール設定を避け、ルール遵守の必要性を感じない傾向があります。

そのようなコミュニティは規律がなくなり、組織として機能しなくなってしまうのです。

全てを自分が把握したがる

経営者はその組織内で誰よりも優秀かつ経験豊富であり覚悟も定まっているので、組織内のさまざまな問題や意思決定事項の全てを把握し、全てに自身の意思決定を通したくなる傾向が強いです。

例えば、階層型化されている組織は、その規模も数十名、多ければ100名を超える大所帯となっています。

ここで起こっている問題や意思決定事項の全てに経営者の意見を通そうとすると、多大な待ち時間が発生してしまうでしょう。

また、人事評価などもトップが最終的に行うのであれば、そのパフォーマンスをあまり把握せずにざっくりとした印象のみで実施されることとなり、評価制度も機能しません。

さらに、中間管理職が自身の責任の下で問題解決や意思決定する機会が奪われ、管理職の成長の阻害要因となってしまいます。

カリスマ性があり人たらし

経営者(特に創業社長)は、先見の明や徹底力、人望、人を見る目もあり、いろいろなものを兼ね備えた人物です。

それゆえ、マネジメントにおいても深く悩まずに部下を成長させているケースがあります。

このような経営者は、部下である管理職にも同様のマネジメントを求めるのですが、そこに再現性がなく、成り立ての若手管理職などは迷いだらけのマネジメントになってしまいがちです。

このような経営者がいる組織は、メンバーの働く目的が「社長がいるから」や「尊敬する社長のため」のように社長そのものとなるケースが多いです。

すると、組織拡大をすればするほど、階層が下のメンバーたちは自ずと社長との距離ができてしまい、それがモチベーションダウンに直結するという悪いサイクルとなってしまいます。

エモーショナルで感覚的

魅力的な経営者ほど相手の感情を動かすことに長けています。

相手に応じて褒めると叱るを使い分け、見事にモチベーションに火を付けていくのです。

ただ、このマネジメントにもやはり再現性が全くないので、同様のことを管理職に求めると大変なことが起きてしまうでしょう。

この手の経営者は事実ベースではなく感覚的な判断を好む傾向があります。

日報に「今日頑張ったこと」を書かせていたり、評価項目に「どれだけ貢献したか」のような定性的な内容を入れたりしていることも特徴です。

そして、実際には感覚的な人の好き嫌いが判断軸のとなってしまい、正しい成長環境ではなくなってしまいます。

優しくて面倒見がよい

やはり、このタイプの経営者も非常に多いです。

その優しさが部下の不足を正しく指摘することを阻み、つい部下にとっての「よい人」であることを優先してしまったり、その面倒見のよさゆえに本来部下が考えるべき当人の役割部分をつい示唆してしまったり、同行やオブザーブという名の業務の巻き取りを行ったりしてしまいます。

このような環境で育った部下は、自分に足りないものが何なのか理解することができないので、改善の仕方に迷うだけでなく、「自分は問題なく成長している」という誤った認識すら持ってしまうのです。

いかがだったでしょうか。多くの経営者の皆様が上記のうち最低でも一つは思い当たるのではないでしょうか。

その時点で、残念ながらあなたはダメな経営者の仲間入りです。

我々識学のメソッドでは、経営者としてのあり方をどのようにすべきかにつき、ぶれない答えを持っております。

その実践を通じて、もちろん上記の問題点もすっきりと解消されます。ご興味がありましたらぜひともご相談ください。

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