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【わかりやすく】FOMCとは?FRBやアメリカの金融政策について解説!なぜ日本で注目されているのか?

ビジネスマンであれば一度は耳にしたことがある「FOMC」。

FOMCとは、FRB(米連邦準備制度理事会)の委員が、米国金利や今後のアメリカの金融政策を検討するための会合のことです。

アメリカが経済の中心と言われているとはいえ、なぜここまでFOMCに日本全体が注目しているのかわからない。そんな方も多いのではないでしょうか。

本記事では、FOMCの基本的な意味と、日本で注目される理由をわかりやすく解説します。

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FOMCとは?

FOMCとは、連邦公開市場委員会(Federal Open Market Committee)の頭文字を取ったもので、アメリカの金融政策を決定する会合を指します。

FRB(日銀のような機関)の理事7人と、12地区の連邦準備銀行総裁のうち5人が投票権を持つFOMCは、FRBの金融政策を決定するための大切な会議です。

FOMCを開催する目的は、米国の雇用の最大化、物価の安定、長期的な金利の見直しです。このため、FOMCは米国の持続的な成長のために欠かせない会合とされているのです。

FOMCを運営するFRBとは?

FRBはアメリカの中央銀行にあたる機関のことで、先述したように、日本で言う日銀のような機関です。

アメリカの経済を安定させる目的で設立されたFRBの歴史は古く、1913年に創設されてから名称の変更も経て、現在に至るまでアメリカ経済を支える重要な機関として位置付けられています。

FRBは日本銀行と近い性質を帯びていますが、政策の実行までは行わない点が異なります。連邦制のアメリカは地方分権の意識が強いため、FRBが決定した政策を基に各連邦銀行が業務を行う、と認識しておくとわかりやすいでしょう。

FOMCを理解する上で欠かせない金利と為替、株価の関係

FOMCを理解する上で欠かせないのが、金利とその他の指標との関係性です。理論上では、金利が変化すると以下のようなことが起こるとされています。

利上げ利下げ
為替ドル高円安ドル安円高
アメリカの株価下落上昇

ここではわかりやすいように、FOMCで利上げの方針が決定した場合を考えてみましょう。

アメリカで利上げが決定されると、アメリカ国内の金利が上昇します。金利が高い通貨は保有メリットが大きいため、需要が高まります。このため、ドルに買い注文が集まり、ドル高円安を引き起こします。

また、アメリカ国内で金利が高くなったことで、米国企業が銀行から借入を行うのを控えるようになります。

つまり、お金を借りて事業を大きくするのを控えるようになる、ということです。すると、米国内の企業の成長が鈍化することが予想されるため、アメリカ企業の株価は下落します。

FOMCが日本でも注目される理由

アメリカの金利が変わることで、その他の指標にも影響を及ぼすことがわかりました。それではなぜ、FOMCは日本においても注目されるのでしょうか。

その理由は以下の3点です。

  • 日本の株価に影響を及ぼすから
  • 日本の輸出入に影響を与えるから
  • 世界の経済動向に影響を与えるから

それぞれわかりやすく解説をします。

日本の株価に影響を及ぼすから

アメリカ株などを含む投資信託の購入者、あるいはアメリカ株を保有している法人、個人投資家にとって、株価に影響を及ぼすFOMCの方針は重要です。

そのため、FRB決定、さらにはFRBの「パウエル議長」の発言により、株価は大きく変動します。

そしてFOMCの影響はアメリカ株のみにとどまりません。

例えば、2022年に開催されたFOMCで、パウエル議長が利上げを匂わせる発言をした際には、アメリカ株のみならず、日経平均株価も変動。2022年1月27日には一時900円安を記録しました。

その後は日経平均は緩やかに上昇しているため、一時的な安値を記録しただけだと捉えられますが、一時的であれ日本の株価にも影響を及ぼすFOMCは、日本の企業にとっても看過できないトピックだと考えて問題ありません。

参考:日経平均株価 | Yahooファイナンス

日本の輸出入に影響を与えるから

アメリカの利上げ、利下げの判断により為替が変動するため、FOMCの動向は日本の輸出入にも影響を与えます。特に影響を受けるのは輸入サイドです。

日本は輸出が多い国という印象を持っている方もいるかもしれませんが、実は日本の輸出は対GDPで93位(2018年)、人口1人当たりで考えても44位と、輸出大国とは到底表現できません。

対して、日本のエネルギー自給率は11.8%とされていることから、日本は円安ドル高が進むことで、エネルギー資源の輸入に今まで以上にコストがかかるリスクがあります。

参考:輸出額の対GDP比(上位50) | 国際貿易投資研究所 

参考:関西電力 | エネルギー資源の乏しい日本

世界の経済動向に影響を与えるから

FOMCが影響を与えるのは日本経済だけではありません。利上げ、利下げが進むことで世界経済にも十分影響を及ぼします。

例えば、アジア経済は新型コロナウイルスの影響により被害を受けつつも、2021年は成長率を + 7.1%と順調に伸ばしています。

日本総研の調べによれば、2022年の経済成長率は + 5.4%となる見込みですが、アジアの安定成長を阻害するリスクが、アメリカの利上げにあると説明されています。

アメリカの利上げが行われれば、アジア各国は追加の金融緩和、財政拡張が難しくなります。それだけではなく、アメリカに追随するようにアジア各国が利上げを行う可能性があるのです。

実際、アメリカで利上げが4回行われた2018年には、アジア各国の中央銀行はアメリカに追随するように利上げを行っていました。

半導体不足、電力不足によるサプライチェーンの問題が依然として続く中で、アメリカが利上げを行えば、各国の経済動向に影響を及ぼすことは容易に想像できるでしょう。

参考:アジアの安定成長を脅かす米利上げ加速 | 日本総研

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まとめ

本記事では、FOMCの概要と日本で注目される理由をわかりやすく解説しました。FOMCが日本で注目される理由は、アメリカの金利政策が日本のみならず、世界へも影響を与える可能性があるからです。

それほど世界経済に対するアメリカの影響は大きいと認識しておくとよいでしょう。

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