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~企業の防災対策に関する調査~ リモートワーク中の防災対策 実施率3割にとどまる

「識学」を使った経営・組織コンサルティングや従業員向け研修を展開する株式会社識学(本社:東京都品川区、代表取締役社長:安藤広大)は、2022年1月31日(月)「企業の防災対策に関する調査」を行いました。
その結果、リモートワーク中の防災対策をしている企業が3割にとどまっていること、災害が起きた際の対応方法について、管理職では約7割が知っていると回答したのに対し、一般社員では半数以上が知らないと回答し、管理職と一般社員との間で差があることがわかりました。また、BCP(Business Continuity Plan:事業継続計画。災害時の事業継続、事業復旧に関する計画やマニュアル)は、「定められていない」・「わからない」をあわせて約5割にのぼり、企業の災害対応準備はやや不安な状況であることがわかりました。

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■調査背景

2011年の東日本大震災から今年で11年目を迎えます。災害を忘れず継承していくことや、被災者の心のケアなどまだまだ多くの課題が残っていますが、首都直下型地震や南海トラフ巨大地震など、いつまた大規模地震が起きるかわからない状況です。自然災害が多い日本は地震だけでなく、台風や豪雨など地球温暖化の影響による災害も毎年発生しています。こうした経験から、企業では社員・事業を守るためにどのような対策・取り組みを行っているのか、そして昨今の働き方の変化に対応しているのかを調査しました。
報道の一資料として、是非ご活用ください。

■調査概要

調査対象:従業員数20名以上の企業に勤める20歳~59歳の男女で、直近1年間に平均週1回以上リモートワークをしている方
有効回答数:300サンプル(男性240人・女性60人、管理職208人、一般社員92人)
調査期間:2022年1月31日(月)
調査方法:インターネット調査

■調査結果トピックス

・災害対策に非常食など防災グッズを会社に備蓄している企業6割
・リモートワーク中の防災対策 実施率3割
・災害が起きた際の対応方法を知っている管理職 約7割、一方一般社員は半数以上が知らないと回答
・有事の際に困ったエピソード… 安否確認メールサービスを導入していたのにツールが機能しなかった

Q1. 自社の防災対策として行っていることをお答えください。(複数回答、n=300)

直近1年間に平均週1回以上リモートワークをしている方に自社の防災対策として行っていることを聞いたところ、最も多い回答が「飲用水・保存食の備え」63.3%、次いで「ヘルメットなど安全用品の備え」63.0%、「オフィスでの避難訓練」53.3%でした。社員の命を守るために、必要な防災グッズの整備や避難訓練を行っている企業が多いことが見受けられます。一方、会社を存続させるために必要な「重要情報のクラウド化」は18.0%、「事務所の分散」は15.0%と低い回答割合になっており2割をきっています。自然災害が多発する日本では、社員を守るための対策に加え、事業停止リスクを分散させる対策を早急に進める必要があるかもしれません。

Q2. あなたがお勤めの会社ではリモートワーク中の防災対策をしていますか。(単数回答、n=300)

自社でリモートワーク中の防災対策をしているか聞いたところ、対策を「している」は30.7%にとどまり、対策を「していない」50.7%、「わからない」18.7%という結果になりました。「していない」「わからない」の回答を合わせると約7割にのぼり多くの企業でリモートワーク中の防災対策を行っていない、周知されていないことが浮き彫りになりました。働き方が多様化している現在はQ1の回答で多かった「飲用水・保存食の備え」や「オフィスでの避難訓練」では防災対策が十分とは言えず、リモートワーク中の防災対策を各企業が迅速に対応する必要がありそうです。
Q3. あなたがお勤めの会社で、リモートワーク中の防災対策として行っていることをお答えください。(複数回答、n=92)

※BCP(事業継続計画)とは:Business Continuity Plan。災害時の事業継続、事業復旧に関する計画やマニュアルのこと。

リモートワーク中の防災対策として行っていることを聞いたところ、「安否確認訓練」75.0%が最も多い回答でした。オフィス出社では揃って避難し社員の安否を見て知ることができたけれども、社員がバラバラの場所で働くリモートワークになり、有事の備えとしてまずは社員の安否を迅速に把握する対策をとった企業が多いのかもしれません。次いで「リモートワークを想定した災害対応マニュアルの整備」47.8%、「社員の自宅用防災グッズの配布」44.6%という結果になりました。

Q4. あなたがお勤めの会社で、災害時の社内連絡ツールとして決められているものをお答えください。(複数回答、n=300)

災害時の社内連絡ツールとして決められているものを聞いたところ、「業務用メール」58.3%、「電話」50.7%、「携帯電話のメッセージ(SMS)」44.0%がTOP3となりました。次いで、「チャットツール(Slack、Chatwork、Teams等)」が24.7%、「SNS(LINE、Facebook、Messenger等)」が24.0%でした。

Q5. あなたはお勤めの会社で、災害が起きた際の対応方法を知っていますか。(単数回答、n=186)
※自社の防災対策に業務として携わる方を除く。

災害が起きた際の対応方法を知っているか聞いたところ、管理職では「知っている」69.4%で約7割の方が回答したのに対し、一般社員は「知らない」52.3%で半数以上の方が災害時の対応方法を知らないと回答していることが明らかになりました。

Q6. あなたはお勤めの会社で、災害対応を実行できると思いますか。(単数回答、n=186)
※自社の防災対策に業務として携わる方を除く。

災害対応を実行できると思うかを聞いたところ、管理職は「そう思う」14.9%、「ややそう思う」47.1%で約6割の方が実行できると思うと回答しているのに対し、一般社員は「あまりそう思わない」47.7%、「そう思わない」9.2%で約6割の方が実行できると思わないと回答していることがわかりました。Q5の「災害が起きた際の対応方法を知っているか」でも管理職と一般社員との間で回答割合に差がありました。マネジメント層は有事の際にも部下の安全を管理するポジションであることから災害時の対応方法を認識し、実行できるように準備していることがうかがえます。しかし、一般社員まで対応方法を周知し実行できるような訓練を行っていないと、いざという時に機能しない恐れがあるかもしれません。

Q7. 災害が起こった際に、どうしたらよいか、または今後どうなるかがわからず、困ったり戸惑ったりしそうなことをお答えください。(複数回答、n=300)

災害が起こった際に、どうしたらよいか、または今後どうなるかがわからず、困ったり戸惑ったりしそうなことを聞いたところ、最も多かった回答は「いつ業務を再開するのか」46.0%、次いで「自分の安否確認」44.7%、「会社の建物・設備の状況確認」38.7%でした。TOP3の項目はルールが明文化され、社員がしっかり認識をしていれば解決できそうな項目ですが組織において、業務開始時期を決定する責任者や安否連絡の方法などのルールが認識されていないのかもしれません。また、「特にない」の回答に注目すると14.7%で、8割以上が災害時に不安を抱いていることがわかります。
 
Q8これまでに災害が起こった際、会社や業務に関することで困ったことや戸惑った経験(エピソード)をお答えください。(自由回答、n=300
●東日本大震災の被災時に、全社員の安否確認が取れたのが、地震発生後10日目だった。(55歳 男性/管理職)
●2018年に大阪北部地震を経験しました。当時から安否確認メールのサービスは導入していたのですが、その時はメールが発動しませんでした。いざという時に安否確認などのツールがきちんと機能するのかどうかが不安です。(36歳 男性/管理職)
●地方で発生した災害の情報収集・伝達に時間が掛かり、どのような援助策をするのが一番有効なのか、検討の仕方が難しかった。(50歳 男性/管理職)
●東日本大震災の際には工場拠点を集約しており、操業停止を余儀なくされた。(41歳 女性/管理職)
●大規模な停電時にパソコンの電源が全て落ちて大変だった。(42歳 男性/一般社員)
●災害対策本部の立ち上げに時間がかかり、初動が遅れた。(46歳 男性/管理職)
●原材料・資材メーカーへ配送停止の連絡を行う際に、担当者がいないと内容がわからないことがあった。(59歳 男性/管理職)
●職場で何が不足しているか等、可視化が遅れた。(52歳 男性/管理職)

災害が起こった際、会社や業務に関することで困ったことや戸惑った経験(エピソード)を聞いたところ、安否確認が取れずに困った、事業・サービスの復旧や対応において初動が遅れた、担当者がいないとわからないことがあったといった回答が見受けられました。安否確認においては、事前に訓練や情報共有を受けていたにも関わらず、災害が起こった時に使えなかったり、そもそもインターネットが繋がらなかったりして、連絡できずに困った人が多かったようです。また、事業・サービスにおける復旧においては、事前に対応を決めていなかったことから、いざという時に初動が出遅れ、事業・サービスに影響を及ぼした方が多かったようです。拠点を集約していたために操業停止を経験した方もいました。このような実体験を活かし、災害に備えてリスク分散と事業継続計画を整えておきたいものです。

Q9. お勤めの会社で、BCP(事業継続計画)が定められていますか。(単数回答、n=300)

BCP(事業継続計画)が定められているか聞いたところ、「定められている」と回答した方は54.3%でした。一方、「定められていない」18.3%、「わからない」27.3%という結果になり、合わせると約5割の企業がBCP(事業継続計画)を定めていない、周知されていないことが明らかになりました。

Q10. BCP(事業継続計画)全社に共有されていると思いますか。単数回答、n=163

Q9で「定められている」と回答した方へBCP(事業継続計画)が全社に共有されていると思うか聞いたところ、「そう思う」26.4%、「ややそう思う」44.8%でした。一方、「あまりそう思わない」25.2%、「そう思わない」3.7%で約3割の方が共有されていないと思うと回答していることがわかりました。

Q11. BCP(事業継続計画)は有事の際に機能すると思いますか。(単数回答、n=163)

Q9でBCP(事業継続計画)が「定められている」と回答した方へ、有事の際に機能すると思うか聞いたところ、「あまりそう思わない」33.1%、「そう思わない」4.3%であわせると37.4%、約4割の方が機能しないと思うと回答しました。

Q12. あなたは、お勤めの会社が災害に強いと思うかお答えください。(単数回答、n=300)

自社が災害に強いと思うか聞いたところ、「そう思う」10.7%、「ややそう思う」36.7%、「あまりそう思わない」45.0%、「そう思わない」7.7%で半数以上の方が災害に強いと思わないと考えていることがわかりました。
Q2のリモートワーク中の防災対策実施率が約3割にとどまっていること、Q9のBCP(事業継続計画)が定められているか「わからない」「定められていない」の回答割合が、約5割にのぼっていることから、災害に強くない会社だという認識になっているのかもしれません。

※本リリース内の百分率表示は小数第一位以下を四捨五入しているため、合計して100%とならないことがあります。

調査結果まとめ】

―災害時の対応方法を知っている社員は意外と少ない?
本調査において、災害が起きた際の対応方法を知っている一般社員の割合や、自社でBCP(事業継続計画)が定められていることを認識している社員の割合は、いずれも約5割でした。さらに、自社がリモートワーク中の防災対策をしていると回答した割合は約3割にとどまり、昨今の働き方の変化に対して、防災対策が追い付いているとは言い難い状況が浮き彫りになりました。

問題の原因は何か?
災害時の対応方法に対する社員の認知がない原因は大きく2つ考えられます。1つは、そもそも会社側が災害時の対応方法を定めていないこと、もう1つは、定めているが、社員に認識させられていないことです。このうち、後者が原因の場合は、組織体制に問題が潜んでいるかもしれません。その問題とは、災害時の対応方法を組織に浸透させる「責任者」がいないことです。

責任者不在で起きること
責任者を決めずに仕事を進めると、組織内であらゆる問題が生じます。例えば、売上目標を決めたにもかかわらず、その目標を達成することに責任を負う人がいなければ、達成される可能性は下がります。なぜなら、目標を達成しなくても、誰も責任を取らなくて良いからです。同じように、災害時の対応方法を定め、浸透させようと思っても、それを浸透させることに責任を持つ人がいなければ、浸透は難しくなります。

BCP(事業継続計画)策定で経営者が真っ先にすべきこと
災害時の対応方法を決める上で必要なBCP(事業継続計画)の策定には、専門的な知識が必要になるかもしれません。しかし、経営者がまず真っ先にすべきことは、BCP(事業継続計画)策定に関わる社内の責任者を決定することです。そして、その責任者に対して求める結果(例. 災害時の対応方法の社内認知度○○%以上)を明確に設定し、評価します。そうすることで、災害時の対応方法が組織に浸透されないような状態を防ぐことができます。

一発で完璧なBCP(事業継続計画)は作れない
一通りBCP(事業継続計画)を策定した後は、それを定期的に見直していく機会が必要になります。なぜなら、全てのリスクを想定した完璧なBCP(事業継続計画)を一発で作ることは不可能であり、必ず欠点が存在するからです。定期的な訓練によってその欠点を洗い出し、都度修正をかけていくことで、より質の高いBCP(事業継続計画)に変えていく意識が必要でしょう。

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