会社をよくする為には働く社員が生き生きとやる気を出せる環境が大事、でもそのやる気をどう出させるか、
多くの経営者がこのやる気に紐づく社員のエンゲージメントを大切にしています。
エンゲージメントとは「個人と組織が一体となり、双方の成長に貢献しあう関係」のことを指し、会社の為に力を発揮して欲しい、そして社員も成長して欲しいと経営者は願っているはずです。
しかしながら働き方が多様化した現代において、社員のエンゲージメントを上げることはそう簡単なことではなくなってきています。
一体どうすればエンゲージメントが高まるのでしょうか?何をしてあげればいいのでしょうか?
その答えの原点は社員の「所属意識」にあり、これなくして社員のやる気は発生しません。
今回は社員のやる気を出させる原点となる所属意識の考え方とその発生方法ついてご紹介致します。
目次
所属意識の考え方
こんな人を見かけたことありませんか?
社内の休憩室、はたまた居酒屋などで「うちの会社全然分かってないよな~。あんな方針じゃあ絶対上手くいかないよ」と自身が勤めている会社のことを批判している人。
もしあなたが同じ社員であった場合はもちろんですが、全く関係ない人だった場合でもこの人のことをよく思うことは無いですよね。
このような人は所属意識が希薄化している状態、つまりそもそも意識上自身が勤めている会社の一部だという認識が非常に薄い状態なのです。
そもそも人は家族、学校、会社といった「コミュニティ」に必ず位置するもの、そして所属するコミュニティと個人の評価は連動します。
例えば東京大学出身ということであれば「勉強できるんだろうな」と勝手に思いますよね。
このように周囲から見た個人とその個人が所属するコミュニティの評価は連動するので、会社における自らの評価を上げたい場合は、所属している会社の評価を上げる、つまり会社の看板を磨かなければ成立しないということが事実なのです。
ここまでは、そもそも所属意識とはどういうことか、そしてなぜ必要なのかということをご説明しました。
しかしながら人は自分がコミュニティに位置しているかという根本的な事実でさえ正しく認識できないことがあるのです。
ではどうすれば正しく認識できるのか、その方法を次のステップでご紹介します。
所属意識はルール遵守により発生する
人はどうすれば所属意識を持つのか、つまりどうすれば意識上自分が所属している会社に位置しているかを正しく認識できるか、その答えはルール遵守にあります。
では、なぜルール遵守なのでしょうか?例えばこのようなシチュエーションの場合はいかがでしょう。
学生時代に仲良しグループにいて欲しくない、はたまた部活辞めればいいのにと思うメンバーがいた場合、なぜそう感じるのかとその理由を尋ねると、「悪口が多い」「空気が読めない」「自己中心的」「真面目に練習しない」といった類のことが挙がります。
これはそのコミュニティ内にある”暗黙のルール”に合わせられない人は仲間ではないということを示し、逆を言うとこの”暗黙のルール”に合わせられる人は仲間だと認識を持ちます。
つまり、同じルールを守っている人を人は仲間だと認識し、本人もその仲間の一員だと認識します。
この原理から所属意識を持たせる為の出発点として、まず会社は所属する以上は守るべきルールを明確にしそれを遵守させることが求められます。
ルール設定の詳細については、また別のテーマの際にご紹介させていただければと思いますが、ポイントとしては、ルールの数は少なくても大丈夫なので、やる意思さえあれば必ず出来る内容にして、100%遵守の状態を作る、つまり本人は守るそして管理者は守らせるということです。
まとめ
今回は社員のやる気を出させるための原点となる所属意識の考え方とその発生方法についてご紹介させていただきました。
- 人は必ずコミュニティに位置しており、周囲からそのコミュニティの一部と見なされる為、個人と所属するコミュニティの評価は連動する。
- 上記事実から人は会社で自身の評価を上げようとする場合、会社の評価を上げなければならない。
- 上記事実の正しい認識が社員に所属意識を持たせる答えとなり、その為にはまず会社のルール遵守が必須です。
まずは所属意識の原理原則を正しく理解し、ルール設定・遵守を図っていくことで、社員のやる気を上げる第一歩を踏みましょう。