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離職を防ぐ環境設定のポイント

多くの組織が悩みを抱える「離職問題」、給与面の改定やモチベーションアップの為の福利厚生や社内イベント等あれこれ施策を打ってはみるが、いまいち効果が無いなと感じている経営者も少なくないと思います。

その原因は、そもそもなぜ離職が発生しているのか、その原因を正しく捉えていない状態で施策を打っているからです。

今回は離職の発生要因からそれを踏まえてどうすれば離職が防げるのか、その真のポイントをご紹介します。

ルール遵守による所属意識の醸成


まず、離職の発生要因のひとつとしては、組織内におけるルール遵守(管理)不足が原因で、個人が同じ組織下にいるという認識が希薄化してしまい、所属意識が消滅、そして単独意識となることで、その組織にいるメリットを感じなくなることです。
これを防ぐためには、所属意識を持たせる、そしてそのためにはルール遵守が必要です。
ただ、「ルールを守りましょう。」と言っても、どういうルールをどう運用すればいいのかイメージが湧かない方もいらっしゃるかと思います。
そこで今回はポイントを絞ってその手法をご紹介します。

まずは、作成するルールは、出来る/出来ないが存在しない類の内容にします。
例えば、「出社時は、オフィス全員に聞こえる声の大きさでおはようございますと挨拶する」とか、「日報は必ず〇時までに提出すること。もし難しい場合は事前に上司の承認を得ること」といった内容です。数は少なくて大丈夫です。

この誰でも出来る、かつ出来た/出来てないが明確に判別できる内容を設定して下さい。
そしてこれを守ることが所属する全ての個人に求められ、そして部下にこのルールを守らせることが上司の最低限の役割と認識させ、もし部下が守れていなければひたすら「守れ」と注意させるようにしてください。
この際、守っていない部下に対して守らない理由を聞く必要はありません。
なぜなら守れない理由が絶対に無いからです。

つまり意思を持って守らないという選択をしない限り、絶対に守れるからです。
なので、管理職の方は根負けせず「守れ」と注意し続けて下さい。

これがルール遵守の環境を浸透させ、そして所属意識を醸成していき、離職発生を防ぐ根本的な手段となります。

目標(結果)を明確にする


離職の発生要因の二つ目は、上司と部下が認識している結果設定の内容もしくは基準がズレてしまっていることで、正しい評価がなされず、部下側が不満を持つもしくは評価の獲得方法が分からず迷走してしまうことによるものです。
実はこれは設定する上司側の問題であり、この要因を排除する為には、まず上司が結果を明確に設定することが必須なのです。では、どうすれば結果が明確になるのか、そのポイントをご紹介します。

そもそもの問題は、ある結果設定において上司と部下の認識がズレるということなので、認識のズレがない設定にすることが解決に繋がります。
では、どうすれば認識のズレが無い設定にできるのか?
それは、「期限」と「状態」を明確にすることです。

例えば、上司が「なるべく急いで頑張って契約件数を伸ばしなさい。」といった結果設定をした場合、上司の思惑は「最低3ヵ月で、今の3倍の契約に達していれば及第点だな」だったにも関わらず、部下は「着実にやっていくことが大事だから、6カ月で今の2倍になっていれば十分だな」と認識するといったズレが必ず発生してしまいます。
なので、このような複数の解釈が成立するような設定ではなく、例えば「1か月後の〇月〇日の就業時間終了時刻までに、△件の契約を受注しなさい」といった解釈がズレない設定をしてください。

このようにすると、結果を迎えた時に、出来た/出来ていないが上司と部下の間で完全に一致するので、部下から「おかしい」といった不満は出ることなく、もし出来ていなければ、何が不足だったかも明確になるので、迷うこともなく次どうすればといった成長に繋がります。

まとめ


今回は離職を防ぐポイントについて要因を踏まえていくつかご紹介しました。

  • 数は少なくても大丈夫なので、出来る/出来ないが存在しないルール内容を設定し、それを当事者は必ず守る、そして管理者は部下に守らせることを徹底することを繰り返していくことで、所属意識を醸成する。
  • 出来た/出来ていないの認識が、誰が見てもズレが無いよう結果設定は期限と状態を明確にする

離職を防ぐ正しいポイントは、実はとてもシンプルなことなのです。是非お試し下さい。

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