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なりたい自分に向けた「習慣づけ」の極意

今年こそは英語を学んでキャリアアップしたい。プログラミングを学びたい、ブログを書き続けたいーーいろいろと思い描いても、三日坊主で終わってしまうこと、誰にでも経験があるのではないでしょうか。
なぜ人は何事も、スタートアップ時のモチベーションを維持できないのでしょうか。そして、どのようにすればモチベーションを維持できるのでしょうか。

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なぜ学習が「続かないのか」

 

社会人での学習のための、最も大きな壁は「モチベーションの維持」です。強制される仕事ならともかく、誰にも頼まれない英語などをコツコツ自力で続けるのは難しい。1ヶ月ならなんとかなっても、半年、一年と続けるには、工夫が必要です。

ヒントとなるのが子供の学習法です。

中高生に対して、探究型の学習塾を経営する宝槻泰伸さんは、子供の興味のタネを見逃してはいけないと話します。

「子どもを日ごろからよく観察して、ハマっているものがあったら、本を与えるタイミングを逃さないようにしています」[1]

と言うのです。

確かに、子供は好きなものならいつまででもハマっています。仮面ライダーやポケモンの名前はすぐに覚えるのです。しかし、毎日ドリルをやらせても漢字や英単語はなかなか覚えません。
おそらく、これは大人も同じなのです。つまり逆転の発想で、好きなものが見つかったときに、そのタイミングで学習を始めてみる、というわけです。

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「好き」が見つかったタイミングで学習を開始する

 

さまざまに工夫してみても、興味のないことは頭に入らないのです。

例えば、語学学習ではインプットの量が大事だと言われます。しかし、大量のインプットを実現するには「大量の教材」が必要になります。そしてその教材が面白くないと続きません。ここに大きな壁があるのです。

英会話学校ブライチャー の創始者である松井博さんはこう言ってます。

「私はビジネスパースンなのだからTime誌くらい読まなければ!」などと張り切って始めても、興味のないことは続きません。僕自身もこうした「やらねば!」にとらわれて、興味のないものを読んでは挫折したことが何度かあります。[2]

つまり、これを「面白い」「ハマれる」にするためには、「自分が知りたいことを知りたいときにインプットする」方式にすればいいのです。
これを大人である自分にも応用してみるのです。自分が「面白いな」と思ったものを、そのときにすかさず、学習に応用できないか、考えてみます。

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まずは「タネ」を見つける

 

多くの英会話教材というものは、一般向けに作られていますから、誰にも嫌われないように、偏らないようになっています。だから特定の人に対して、「強い興味」を呼ぶことはあまりないのです。

ですから、インプットの教材に興味が持てない間は、ひたすらいろんなものを見て、「好き」になれるものが出てくるまで待ちます。

車が好きな人は車、音楽好きなら音楽と、自分の「趣味」に英語が絡んでくるものを見つけます。そこに強い興味を惹かれ「なんでこうなっているのだろう」「もっと知りたい」と思ったときがポイントです。その「タネ」はスポーツでも、音楽でも、映画でも、なんでも良いのです。

運動したいなら、好きな音楽を使っている運動を探すとか、読書を習慣化したいなら、知りたいことに限定するとか、何か「好きだな」と思うタイミングを出てくるまで探してみるのです。

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「タネ」が見つかったら習慣化する

 

一旦「タネ」が見つかり面白い教材のヒントがあれば、まずはやってみます。

筆者の場合は、映画「ボヘミアン・ラプソディ」を見てクイーンに興味を持ちました。そこで、このタイミングでかねてから悩んでいた「英語のインプット」を始めることにしたのです。そして毎晩、Youtubeでクイーンのインタビュー動画を見ることにしました。やってみると、大変面白いことがわかりました。

できそうだな、と見えてきたら、今度はすかさず習慣化します。
チャールズ・デュヒック氏は、「The Power of Habit」で、

「今朝、あなたは起きて最初に何をしただろうか? シャワーを浴びた? メールをチェックしたり、キッチンカウンターからドーナツを掴んだ?(中略)我々がやっているほとんどの選択は、よく考えられた選択の結果のように感じるかもしれないが、そうではない。これらは習慣なのだ。(When you woke up this morning, what did you do first? Did you hop in the shower, check your email, or grab a doughnut from the kitchen counter? (中略)Most of the choices we make each day may feel like the products of well-considered decision making, but they’re not. They’re habits.)」[3](翻訳は筆者)

 

と書いています。

この習慣にまで、意志の力で持っていけば、あとは勝手に体が動いてくれるというわけです。
あとは、を習慣化するために日常に組み込んでみます。

筆者の場合、「毎晩、寝る前にクイーンのインタビュービデオを見る」と決めました。1ヶ月ほど続けていると、どんどんインタビューの面白さにハマっていき、気がついたら、インタビューだけではなく、海外のYoutuberによるレビュー動画を見るようになりました。

そのうち、コメントを読んだり、雑誌記事や新聞記事、英文のファンサイトや洋書なども見るようになりました。ときにはひどいゴシップなどにも触れることになり、ちょっとハマり過ぎかな? と自分でも思います。しかしゴシップでしか学べない英単語もあるかなと思い、続けています。こうして、英語に毎日触れる習慣がようやく着きました。

今はいろいろなアーティストを見ていますが、ほぼ毎日続けているので100時間以上のインプットができつつあると思います。動画視聴が、すっかり習慣化してしまったのです。

同じように、苦手だった運動もこの手で「習慣化」し、日常に取り入れることに成功しました。具体的には、ジムに行って片っ端からクラスや運動を試し、「面白いな」と思えるまで待ちました。面白いものがあったら、それを続けてみる。そして日常生活に落とし込んで習慣にする。この運動習慣はもう六年続いています。

 

まとめ

 

人間、要するに、嫌なことはあまり続きません。この方法のポイントは「好きなことを見つける」「その後、それを習慣化する」だけ。試してみてください。

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筆者:のもときょうこ
早稲田大学法学部卒業。損保会社を経て95年アスキー入社。その後フリー。著書に「いいね!フェイスブック」(朝日新聞出版)「日本人には「やめる練習」が足りない」(集英社)ほか。編集に松井博氏「僕がアップルで学んだこと」ほか。マレーシアマガジン編集長。

参照
[1]AERA.dot.テレビでも話題の教育家・宝槻泰伸さんおススメの「子どもがハマった本」
https://dot.asahi.com/aera/2019031400068.html?page=1
[2]ブライチャー ブログ【英語勉強法】多読に適した英語の本の選び方
https://brighture.jp/b-blog/1441
[3]書籍(Kindle)「The Power of Habit: Why We Do What We Do in Life and Business」 Charles Duhigg
https://www.amazon.com/Power-Habit-What-Life-Business/dp/081298160X

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