転職回数が多いことがネガティブに受け取られる日本においては、コロコロと仕事を変えない方がよいでしょう。だからこそ、会社選びは重要です。では、入社した方がよい会社にはどのような特徴があるのでしょうか。会社選びの決め手となり得るポイントを見ていきます。
目次
ホームページが更新されているか
現代ではインターネットを通じて数多くの情報が手に入りますし、求職者は入社を検討している会社のホームページを見て、事業内容や業績を知ろうとするでしょう。このとき、その会社のホームページが定期的に更新されているかをチェックしましょう。ホームページが更新されていない会社は停滞しているか、そもそも成長しようとしていないかのどちらかです。
ホームページは会社の入口であり顔です。ホームページを放っておく会社は、例えて言うなら会社の入り口に埃がたまっているような会社です。顧客も含め人を招き入れようとする気持ちがないということです。
また、仕事が放置されているという状態にほかなりません。ホームページの更新が誰の仕事か分からない状態なのか、担当が決まっていてもきちんと管理されていないかのどちらかです。
そんな会社では、社員が生き生きと働くことはできないでしょう。業績を伸ばして社員の給料を高水準で維持することも難しいはずです。「この会社はナシ」として他を探した方がよいです。
オフィス内が整理整頓されているか
コロナ禍以降、ウェブ面接を導入する企業が増え、それ自体は遠方に住む求職者にとって利点の大きいものだと思います。ただ、入社するまでに必ず1回はオフィスを見にいってください。そして、その会社のオフィスは整理整頓されているか、自分の目で見て確かめてください。
オフィスには、その会社で働いている人の心の状態が表れるものです。汚い部屋よりもきれいな部屋の方が気持ちよく仕事ができますよね。
オフィスが清潔で整理整頓が行き届いているのであれば、少なくとも一定層の責任者がそういったマインドを持っていて、メンバーにもそれを徹底させることができていることを意味します。入社した方がよい会社はこういう会社です。
反対に、部屋が汚いと、人の頭や心の中は整理されていないものです。そういった環境で働くことが、あなた自身にとってプラスにはならないでしょう。
こんな面接官には注意
面接官の対応も入社を決める際の重要な判断項目の一つです。まずは面接官がちゃんと時間に遅れず来るかどうかは大切です。
時間を守るということは、会社があなたを大事な存在だと見ているわけです。非常に重要な会議や商談に遅れていこうとは思いませんよね。それと同じです。
ただし、多忙な面接官はどうしても時間に間に合わないことがありますので、遅れてきたからといって即座に「この会社はナシ」と見切りを付けるのではなく、その後の対応をよく見ましょう。時々、有名な大企業の部長クラスの方で、面接に5分以上遅れてきて一切の謝罪もなく「どうもどうも。お座りください」などと言う人がいます。私もこういう人に合った経験があります。
部長級がこのような状態である会社は、その下の方たちも同様に横柄である可能性が高いので、基本的には「ナシ」です。こういったことはその会社の文化ですので、きっちり把握しておきましょう。
また、面接官といっても一従業員なので、組織や仕事に関する質問にはっきりとした答えが返ってくるかどうかもポイントです。質問に答えてくれるが曖昧でよく分からないのであれば、その面接官もなんとなく働いている可能性が高いです。そんな無気力な従業員と同志になるのは、歓迎すべき未来ではないはずです。
明確な評価制度があるか
評価制度というのは入社してからのあなたのパフォーマンスを会社側が評価して報酬を決めていく極めて重要なものです。ですから、そもそも評価制度がない会社はやめましょう。「あなたの頑張りは上司や経営層のさじ加減で決めます」と言っているのと同じですので、その時点で「ナシ」です。
また、評価制度があるならば、可能な限り明文化したものを見せてもらいましょう。「評価制度がある」という答えだけでは不十分だからです。
評価項目に「だいたいできている」「よくできている」「非常によくできている」や「他部署と協力しながら仕事を進めている」「主体的に動けている」などの項目がある場合は要注意です。これも、結局は上司のさじ加減になってしまうからです。
昇給や昇格についても確認しましょう。昇級や昇格の条件が不透明な会社には入社しない方が賢明です。なぜなら、そういった会社は社内政治が行われているケースが多いからです。「あの人に気に入られていないと出世できない」という状況です。仕事をせず政治ばかりに気を取られているような社員が多い会社に未来はありません。
あなたも評価される側
ここまでは会社のチェックポイントをお伝えしてきました。最後に、一つ忘れないでほしいことを付け加えたいと思います。
それはあなたが会社を評価しているように、会社もあなたを評価しているということです。「何を当たり前のことを」と思うかもしれませんが、このことに気付けていない方が実は少なくありません。
例えば、面接で質問ばかりしてしまう方。私はこれまで、さまざまなことを面接官に確かめるとよいと述べてきましたが、面接も一つのコミュニケーションです。自分の都合ばかり聞いていると相手は面白くありません。面白くない人を採用したいとは思わないでしょう。会社を見極めようとするがあまり自分が一方的な評価者になってしまっては、せっかくめぐり会えた良い会社に入社できなくなるかもしれません。
「就職は結婚だ」という人がいます。ある意味ではその通りです。お互いがアピールし合い、評価し合い、この人なら、この会社ならと互いが思ったところで晴れて共同作業のスタートを迎えるのです。この記事が、あなたの就職活動の最高のスタートを切るきっかけになれば幸いです。