TikiTokを中心としたプロダクション事業やSNSマーケティング事業を手掛けるLeading Communication。
この新進気鋭の企業を率いるのが、今まで数々の事業の立ち上げ、成長させてきた細矢 義明氏。若かりし頃から社長として活躍していた経営のベテランは、なぜ識学の導入を決めたのか。細矢氏に直接お話を伺ってみた。
目次
TikTokを中心とした、インフルエンサーのプロデュース事業と、TikTokにおけるPR代行や広告運用を行っています。
理由は大きく2つあります。
1つは、これまでエンタメ事業をずっとやっていて、SNSを前提に行動変化が起きているということをすごく感じていました。
以前は、ニュースなどのマスメディアが発信する情報を、日本中の人たちが受け取るというのが一般的でしたよね。それがSNSの登場によって、自分から情報をキャッチしに行って、そこでコミュニティを形成するという人が多くなった。そしてそういったコミュニティはどんどん小さく深くなっているように思います。
それでSNSといってもいろんなものがある中で、新しくTikTokが出てきたときに、「これは」と思ったんですね。たとえば、Youtubeだとちょっと長いと感じるし、Instagramだと情報量が少ない。その点TikTokは、数秒の中で情報をキャッチアップできるというところがツールとして面白いなと。
それで、実際にコンテンツ投稿をしてみたところ、リーチの数が圧倒的でした。短尺さと内部のアルゴリズムの関係だと思うのですが、とても受け入れられやすい媒体だと感じたんです。また、発信は若年層ですが、親世代や祖父母の世代まで意外と知っていて、地方を含めてTikTokの「当たり前化」が進んでいる。
通常SNSっていうと、閉じたコミュニティになりがちで、いわゆるバズのような世間に広がる形が作りづらいと思っていたのですが、TikTokはほかとは大きく違う印象を受けました。
そういったところを踏まえて、TikTokをマーケティングに活用することで、クライアントの課題解決に結びつけるのではないかと思ったんです。
もう1つは、クリエイターが消費され続けるという今の状況を変えたいという思いです。今の社会では、エンタメは消費されるのが前提となっているので、クリエイターは年齢がいけばいくほど活躍するのが難しくなるんですね。それは、今後クリエイターがどんどん増えていく中で一つの課題であると思っています。彼らが将来も永続的に経済活動ができるためにはどうすればいいのか。彼らの影響力を作っていきながら、事業企画や事業支援をすることで、芸能やビジネスの世界で永続的にクリエイターとして活動できるようにしたいという思いもきっかけのひとつです。
ファンベースのミニマムなコミュニティをまず作って、その中で経済圏を成長させていくような形があると思います。
コミュニティは小規模なほうがファンとのコミュニケーションが増えます。コミュニケーションの量に伴ってファンの熱狂度は上がるので、ファンが支援者となり広報者なって、コミュニティを広げていく。それが最終的に、クリエイターが持っている経済面の拡大につながっていくイメージです。
そのコミュニティを永続させるためのコンテンツとして、TikTokを活用できると考えています。
組織が成長していく中でいろいろ課題はありましたが、とくに組織構造について悩んでいました。評価制度が構築できていなかったので、成長している社員の離職につながったり、将来的に安定したビジョンが見えなかったのです。
それで、大手の会社さんに評価制度の構築を何度か依頼したこともあったのですが、はまらかったんですね。現状のリソースだったら運営できないような評価制度だったり、人事部門だけで相当な人数が必要だったり。結構な予算と時間をかけたにもかかわらず、ナレッジを提供してもらっただけで、本質的な解決には至らず、あまり意味がありませんでした。
そんなとき、知人の社長が識学を導入していて、組織課題で悩んでいるんだったら識学がいいよと勧められたんです。
打ち合わせしてみた結果、識学なら根本的な課題の解決につながると考えて、導入を決めました。
ちょうど導入した時期が、コロナのタイミングだったんです。2020年の6月ごろだったかな。幹部クラスを筆頭に社員みんながこのままではマズいって、危機感を持っていたこともあって、スムーズな導入ができました。
もちろん、幹部にも導入することに対する不安感はありました。でも導入してから幹部社員がすぐに理解してアクションしてくれたので、すぐに結果が出たんです。1か月後には結果が実感できるようになって、2か月後にはもう利益率が倍増するようになりました。
やっぱり、識学に基づいて、役割と責任を明確にしたことですね。
これまでは、評価制度があいまいなまま、事業として成長しちゃったというようなこともあり、幹部メンバーでも自己評価でいいと思ったりして、その結果利益率が下がってしまったんですね。さらにコロナへの危機感があったところで識学を導入した。それで組織をきちんと整理していくと、本来このセクションにはこんなに人材いらないよねとか、そういったことがように見えてくるようになってきたんです。そうやって各々の役割が明確になったことが、最終的に利益の増大につながったんだと思います。
考え方の部分から、担当さんに初期指導を受けて変えていきました。例えば、給料をもらっているから仕事をしているということから、仕事をするから報酬が発生するという考え方へのチェンジです。本人の責任についてなど、識学の在り方を結構厳しく指導してもらいましたが、時期的にコロナへの危機感とマッチしていたこともあって、反対は全然起こりませんでしたね。組織の価値観やルールも徹底して、統一していきました。
やはり、私も社会人を経験せずに事業をいくつも立ち上げてきたので、社長の在り方について独学のところがあったんですね。
創業経営者にはあるあるだと思うんですが、何でもかんでも巻き取ったり、プロセスにガンガン口を出してしまっていました。気になったところにすぐ入ってしまって、社員に任せるということをしなかった。その結果、指示待ち人間が生まれちゃうんですね。
そういうこともあって、幹部レイヤーの人間からはもっと責任を明確にして欲しいという声もありました。
幹部レイヤーのスタッフが一段と頼もしくなった気がしますね。
それから、すごく時間が増えました。いろいろ事業や会社をやっているということもあって、これまでは365日毎日20時間仕事みたいな感じだったんですが、ゆっくり考える時間がとれるようになったのがすごく大きいですね。
社長としての仕事が明確になったことで、そこに時間を割けるようにもなりました。また、たとえば将来の事業開発や事業戦略など、今の現状だけでなく未来に対しても時間を割けるようになりましたね。
識学のすごいところはシンプルなとこですよね。
他社の評価制度が複雑に複雑にってしようとするところを、識学であれば、シンプルに実現することができます。
識学っていうと、ドライなロボット的な組織のイメージがあったんですけど、実際には違うと思うんですよね。これまでは、事業内容もあって、弊社は結構ウェットな文化だったんです。今が、ドライっていうわけじゃないんですけど、ドライとかウェットとか、モチベーションとか、そういう価値観をとび越えて、『会社の成長』にコミットする組織作り、会社運営ができるようになりました。
確かに、社員のモチベーションは大切かも知れないんですけど、本当に社員のことを思うなら、一番は会社を成長させることなんですよね。とくにうちみたいなベンチャーにおいては。
まだまだ0⇒1のフェーズですから、もっともっと事業を成長させて、社員に還元していかないといけないはずなんです。
個人的な感想なんですけど、識学の真価は、0→1ではなく、1→10でこそ発揮するような気がしますね。識学は無駄を無くして、効率的な組織へと作り変えるメソッド。私たちのようなベンチャー企業であっても、効果を強く実感することができますが、既にある程度事業モデルが出来上がっている企業であれば、より強く機能すると思います。会社が1→10のフェーズにある友人に勧めたら、みんな導入しましたね。
特に組織の無駄を無くすので、利益率に非常によく効くんですよね。弊社では、識学を導入してから、毎月増収増益です。
組織の部分に関しては、役割と責任を明確にしたうえで本人たちに結果点を置いて、成長させていくことですね。それを前提に人員の増加を進めたい。人数というよりも能力密度を高めたいと思っています。たとえば議論に能力密度の高い人が加わると、議論の質が上がります。それがベースになれば、会社全体のベースの底上げになります。そういうところを意識した採用をしています。
組織の役割を明確にしていったことで、社長の役割と現場の間にかなりギャップがあることがわかりました。弊社はまだ、これから0⇒1として、成功事例を貯めるべく、トライ&エラーを繰り返していく段階にあります。この段階で社長の自分があまり未来に寄りすぎてしまうと現場とのギャップが出てしまいますし、かといって、現場に降りて行くのは違います。各マネージャークラスの採用を進めることでギャップを埋めて、社長としてより抽象度の高い次元での舵取りに専念したいと思っています。
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