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【知らぬは恥】社長と会長の違いとは?偉いのはどっち?代表取締役やCEOとの違いも解説

日本企業において、組織のトップとして活動するのは「社長」と「会長」です。しかし、両者にはどのような違いがあるのでしょうか?

  • 「社長と会長って何が違うんだろう?」
  • 「代表取締役や理事長はどのような意味があるの?」
  • 「社長や会長、代表取締役は誰が一番偉いの?」

このようなことを感じてはいませんか?

また、社長や会長の他にも「代表取締役」や「理事長」といった役職もあるため、何がどのように異なるのかがわからず、混乱している方も少なくありません。

そこで本記事では、社長や会長、代表取締役などの基本的な意味や定義を確認し、それぞれがどのように異なるのかやどちらの地位が上なのかなどを解説していきます。また、英語ではどのように表現されるのか、「CEO」との違いも解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。

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社長と会長の違いの前にそもそも「社長」とは?

社長と会長の違いの前にそもそも「社長」とは?

社長と会長の違いを解説する前に、そもそも社長とはどのような存在なのかを簡単に解説していきます。

社長とは、会社の実質的なトップであり、代表者として会社の事業運営を引っ張る役職です。一般的に会社において社長は「代表取締役社長」として代表権をもっていますが、会長が代表権を有する場合、社長は「取締役社長」となります。

一般的な企業において、下記のような道筋をたどることで社長へとステップアップしていきます。

  1. 一般社員
  2. 役付社員(部長や課長などの役職)
  3. 取締役
  4. 常務取締役
  5. 専務取締役
  6. 代表取締役(社長)

会社の経営をする社長は、会社のビジョンやあるべき姿、将来的な展望を考えて会社の方向性を決めることが仕事です。会社のリソースである「ヒト・モノ・カネ・情報」を、ビジネス環境や市場、世界経済を見通しながら最適な分配をする経営戦略の立案が具体的な仕事になります。

また、社長だけでは判断が難しい場合は、社内の事業責任者や経営のコンサルティングを行う企業に相談する必要もあるでしょう。

事業において日常的に求められる事務作業や実務については一般社員が仕事として取り組みますが、社長はその仕事を効率化して生産性や能率を高めるように、制度やシステムを随時変更・構築していかなければなりません。

また、従業員の強みや弱みを把握して、社内で最大限に能力やスキルを発揮できるように最適な配置を進めていく大局的な視点の仕事は、社長が組織のトップとして推し進めていくことが求められます。

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会長と社長の違いとは?

会長と社長の違いとは?

「会長」や「社長」といった名前はそもそも会社独自に用いている呼称であり、法的に決まっている肩書きではありません。実際、会社の設立や運営、管理などについて法的に定める「会社法」では、「代表取締役」や「取締役」しか定められていないのです。

また、「部長」や「課長」といった肩書きも会社が勝手に決めている呼称であり、社内でその人物がどのようなポジションにあるのかをわかりやすくするために用いられています。

しかし、実際には社長や会長といった役職に就く人は、会社の経営において重要な決定に携わるほどの地位にあるため、会社法で定められている「取締役」や「代表取締役」として選ばれることが多いです。

会長と社長のどちらが偉いかという点については、会社によって異なるため一概には「どちらが偉い」とは言えません。したがって、会長のほうが立場が上のこともあれば、社長の方が立場が上になることもあります。

会長と理事長はどう違う?

「理事長」という役職もありますが、これは会長とはどのように異なるのでしょうか?

非営利法人(NPOや社会福祉法人など)や公益法人(学校法人、医療法人など)においては、会社で言うところの取締役会のような存在である「理事会」が設置されます。この、理事会の代表となるのが「理事長」です。ちなみに、「会長」ではありません。

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「社長」を退いた人物が「会長」に就くことが多い

「社長」を退いた人物が「会長」に就くことが多い

そもそも会長とは、位置づけとしては社長よりも上に設置されることが通常です。

退任した社長(代表取締役社長)が、報酬をもらわずに従事する「名誉職」として会長になることが一般的で、この場合の会長は「名誉会長」と呼ばれ、自分のあとに就いた社長の相談役として活動するのが主な業務になります。同様のポジションとして「名誉顧問」という呼び方もあります。

しかし、名誉職ではなく代表権を有する「代表取締役会長」として従事するケースもあります。 また、グループ会社をいくつも有するような規模の大きな企業であれば、一つひとつのグループ会社に社長が設置され、グループ会社全体のトップに会長が設置されることもあります。

「会長」が行う主な業務や活動

社長は会社を経営することに専念するため、対外的な活動をするのはあまり現実的ではないでしょう。したがって、会長が社長の代わりに対外的な活動をすることも少なくありません。

例えば、商工会議所や経団連、業界団体に関する活動を行います。これらの活動は直接的に自社の利益につながるわけではありませんが、業界全体の成長に寄与するため、回り回って自社の利益になることを考えて活動するのです。

会社の「会長」と会社以外の「会長」は別の概念

会社組織以外でも、何かしらの団体や会合では、その団体のトップとして「会長」と呼ばれます。例えば地区会長やPTAの会長などが挙げられます。

しかし、会社組織以外で用いられる「会長」は、社長の上に置かれる「会長」とは異なる概念であるため、注意しましょう。

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会長と社長では地位が高く、偉い方はどちらか?

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ここまででも軽く触れましたが会長は社長の上に置かれるため、地位としては社長よりも上にはなりますが、法的に決められている役職ではないため、どちらが偉いのかは会社ごとに異なります。

また、名誉会長の場合は、実際に会社を取り仕切るのは社長であるため、実質的な権限や責任を担っているのは社長になります。

しかし、中小企業の場合は、社長が会長となった後に息子が社長に就いて経営していくことが多いですが、息子が社長になっても実質的には多くの決定権は親である会長が握っているケースは少なくありません。

このように、会社によって事情や仕組みが異なり、社長や会長がどのように扱われているのかはそれぞれなので、一概に「会長のほうが偉い」や「社長のほうが偉い」と決めることは難しいのです。

代表取締役であれば法的に最高責任者となる

会長と社長ではどちらが偉いかは明確にすることはできませんが、「会長」や「社長」の前に「代表取締役」が付いた場合は、その人物が最高責任者になります。

「取締役」とは、会社法によって定められている役員のことで、株式会社では会社の業務執行について意思決定を行う者を、「取締役」として設置することが法的に義務化されています。

そして、「代表取締役」とは取締役の代表であり、会社法で定められた呼称です。つまり、会社を代表する法律上の組織のトップということです。

したがって、代表取締役という肩書きがなければ、会長と社長の地位は会社によって異なりますが、会長でも社長でも「代表取締役」であればその人物が最も偉い、ということです。

社長と会長はどちらが報酬や待遇が良いのか?

それでは、社長と会長はどちらが報酬が高く、待遇が良いのでしょうか?

これも、社長と会長がどちらが偉いか一概には判断できないように、報酬や待遇についても正確に判断することは難しいでしょう。しかし、会長は社長よりも上のポジションに設置させることが一般的であるため、会長のほうが報酬が高いというパターンが多く見られます。

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代表取締役会長と代表取締役社長が存在する会社もある

代表取締役会長と代表取締役社長が存在する会社もある

上記で見てきたように、肩書きに「代表取締役」が付いていれば、その人物が法律上においても会社の最高責任者となり、もっとも権限が大きいポジションとなります。しかし、これは代表取締役が一人しかいない場合です。

実は代表取締役の人数に制限はなく、1人しかなれないということはないため、代表取締役が2人いても良いのです。実際に、代表取締役が2人以上いる会社も多数存在し、会社の事情や都合によって複数人にすることも一人にすることもできます。

では、代表取締役社長と代表取締役会長がいる場合は、どちらが偉いのでしょうか? この場合、会社法では「代表取締役」が組織のトップであるため、会社によってその扱いは異なります。

さらに、代表取締役社長が複数名存在することもありますが、この場合においても会社法上では組織の最高責任者が複数名いることになります。

代表取締役が複数人存在する場合の気をつけるべきこと

代表取締役は人数に制限がないため、友人と会社を立ち上げた際に序列をつけることなく、全員を代表取締役にすることができます。

しかし、法人登記においては問題ないのですが、2人以上の代表取締役を置く場合は、下記のことに気をつけなければなりません。

  • 実印は1人1つと決められている
  • 会社の内外に戸惑われる可能性がある

それでは1つずつ解説していきます。

実印は1人1つと決められている

会社の実印を1つ作り、その1つを複数人の代表取締役で使い回すことができない点には注意しておきましょう。実印は代表取締役1人につき、1つと定められているのです。したがって、代表取締役の人数分だけ実印が求められます。

しかし、いくつも実印を用意すると、代表取締役が話し合うことなく1人の代表取締役が独断で大切な取引を成立させることもできてしまうので、トラブルに発展しないように気をつけなければなりません。

会社の内外に戸惑われる可能性がある

会社に所属する社員や社外のステークホルダーにとっては、会社の最高責任者が何名も存在するというのは戸惑いが生じる原因となります。取引先からしてみても、取引する会社の最高責任者が何人もいると決裁をとる人物を誰にするべきか不明確で、ビジネスを円滑に行えなくなる可能性があります。

したがって複数の代表取締役がいる場合、ビジネスで混乱を生まないためにも、誰がどのような権限や責任を担い、意思決定ができる範囲を明確にしておくことでビジネスを円滑に進められるようにしておくべきでしょう。

会長や社長が存在しないケースもある

代表取締役が複数人いる会社もあれば、実は会長や社長が存在しない会社もあります。なぜなら、先述したように会長や社長は法的に決められている役職ではないためです。

とはいえ、実際には社長がいないケースというのは少なく、対外的にもわかりやすくするために「社長」を設置する会社がほとんどですが、規模の小さい企業においては「会長」が存在しないケースも多く見られます。

会社が設置しなければならないのは、会社法で定められている「役員」だけとなっています。

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「会長」や「社長」は英語でどのように表現される?

「会長」や「社長」は英語でどのように表現される?

組織のトップを務める「社長」を英語で表現する際は「President(プレジデント)」となります。意味としては「社長」がイメージされることが多いですが、「President」が持つ意味は実にさまざまであるため、社長以外を指す場合もあります。

一方で会長や理事長、または議長職などを指す場合は「Chairman(チェアマン)」か「chairperson(チェアパーソン)」です。

Jリーグ(公益社団法人日本プロサッカーリーグ)の理事長がよく「チェアマン」と呼ばれていることで、そのイメージが湧きやすいかもしれません。

CEOはどのような意味をもつのか

アメリカの企業や外資系の企業では、会社のトップを指す際に「CEO」が使われることがありますが、CEOはどのような意味なのでしょうか?

CEOは「最高経営責任者」という意味で、「chief executive officer」の頭文字をとってCEOと呼ばれています。それぞれの意味は下記のとおりです。

  • Chief:「長」や「頭(かしら)」「長官」「上役」
  • Executive:「実行力がある」や「行政的な」「執行部の」
  • Officer:「役人」や「役員」「幹部職」

CEOは簡単に言うと、社長や会長などの組織のトップに位置する役職です。よく日本語訳としてCEOが「代表取締役」とされることもありますが、正確には異なります。しかし、日本においてCEOをわかりやすく伝えるために、代表取締役として訳されることは少なくありません。

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まとめ 会長と社長の違いについて

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ここまで、「会長」と「社長」、または「代表取締役」の違いについて解説してきました。

会長は一般的には「名誉会長」として、企業の経営や実務ではなく社長の相談役や対外的な活動が主な役割です。一方で、社長は会社の経営や経営資源の最適な分配をして会社の方向性を定める役割があり、会社を動かす責任と権限を担っています。

また、会長や社長は法律上では定められておらず、会社独自に用いている呼称に過ぎません。法律で定められているのは「代表取締役」や「取締役」だけです。したがって、どちらが偉いかは明確にすることはできず、会社の事情や都合によっても異なります。

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